馳星周さんが語るイエロー・モンキー

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馳星周‗myiemon_イエローモンキー

feature(1999年/角川書店)に掲載された作家の馳星周さんのコメントをご紹介します(以下に抜粋)。イエロー・モンキーのメンバーと同年代、1965年生まれの馳さんは、ライブに足を運んでライブレポートを寄稿するなどイエロー・モンキーに関心を持たれています。この記事では「俺たちのヒーロー」というテーマでロビン、ヒーセと対談していて、その中でイエロー・モンキーについても言及されていました。

「別に化粧塗りたくったりしなくても、4人が4人ともセクシーだから、ザ・イエロー・モンキーのステージもセクシー」

馳星周:僕ね、ザ・イエローモンキーのライブを見て、たとえば電飾のギターとか、かなり強烈でヤラレたなと思いましたよ(笑)

吉井和哉:基本的にそういうのが好きなのが集まってるからね。かくし芸大会みたいなもんだから、うちのバンドは(笑)。でも、僕は本当は、家にいるときはメチャクチャ根暗なんです。普段はあんまり喋らないし。

廣瀬洋一:全然そんなことない。ずーっと楽屋で喋ってて、ずーっと喋ってる(笑)。

吉井:1回ね、無愛想なツアーをやってみようって、パンチドランカーツアーは前半無愛想でやったんです。代表曲はやらねえわ、喋んねえわ、意地悪だわと。でも、ウケなかった。根がそういう人間じゃなかったから失敗しちゃった(笑)。

廣瀬:うん、無理があったかな(笑)。

馳:でも、やってみないとわかんないしね(笑)。僕もね、たとえばバーッと単語だけで小説を書きたいとか思うけど、やっぱりね、そこは少し抑える。あと、俺の小説ってただでさえ漢字が多いから、なるべく平仮名を使ったりとか…。基本は自分が一番大事なんだけど、自分は本を買ってもらって暮らしてるわけだから、そういう努力はしようと。

吉井:それって、優しさだよね。そう言うと色んな意味に取られちゃうと思うけど、何かを表現したいっていうのは、やっぱり優しさじゃない?そのために、テクニックに工夫したり、いろいろするわけで。だから、僕、世に出ているものって、絶対全部優しいものだと思う。どこかに優しさがないと買ったりしないんじゃないかな、人は。

馳:エッチというか(笑)、2人ともセクシーだよね、内側からにじみ出るものが。別に化粧塗りたくったりしなくても、4人が4人ともセクシーだから、ザ・イエローモンキーのステージもセクシー。

吉井:セクシーって基本だと思うからね、物事の。さっきも言ったけど、音楽でもドラマでも、そこに目をつぶってちょっとカジュアルにとか、最近のそういう精神に腹が立つ。「俺ってセクシーだろ?」って言うほうも腹が立つけどね(笑)

廣瀬:うん、セクシーの押し売りはダメ。で、そう考えると、セクシーって難しいね。

吉井:やっぱり品じゃない。カッコよさと同じ。品のある人が作るものはすべてセクシーだと思うな。だから、北野武さんの作品もセクシーだと思う。

馳:うん。一般的にセクシーって、たとえば奔放とかってイメージもあるかも知れないけど、凛々しさとか品とか、ストイックな姿勢こそ必要、大事だよね。

廣瀬:しかも、セクシーとエロティックって違う。子供の頃は、SEXにYつけたからセクシー、だからイコール、エロティックになっちゃってたけど。でも大人になるといつの間にか、違うんだなってわかったよね。

馳:うん、僕がザ・イエロー・モンキーのライブ見てセクシーと思ったからって、即誰かとしたいと思うわけじゃないからね(笑)

feature(1999年/角川書店)より抜粋
取材・文:藤原理加/撮影:魚住誠一

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