BRIDGE(ブリッジ)(2001年/ロッキング・オン)に掲載された、イエロー・モンキー活動休止中のロビンとの対談におけるコメントです(以下、抜粋)。桑田さんからの評価についてロビンは「ほとんど桑田さんの影響ですけど」と答えていますが、ロビンが初めてバンドで演奏した曲は、サザンオールスターズだったとのことです。桑田さんはこの対談以外にも、音楽番組「JAPAN COUNTDOWN」の中で「直球勝負ならイエロー・モンキーに勝てない」との発言があるようで(番組未確認)、イエロー・モンキーを高く評価されているようです。
「あと聴いて思ったのが…ドラムとギターは仲良し!どうです?」
吉井「イエロー・モンキーってそういう感じしません?チープ・トリックとデヴィッド・ボウイとあがた森魚(笑)」
桑田「あがた森魚はちょっと想像つかなかったけど。あと聴いて思ったのが…ドラムとギターは仲良し!どうです?」
吉井「(笑)仲良しっていうか、兄弟です」
ーははははは!
桑田「で、ベースはちょっと外れてるでしょ」
吉井「ははははは!」
ー(笑)鋭すぎますね!すごいねえ!CD聴いてそこまで分かるんだねえ。
吉井「すごいですね」
ーうん、すごいと思った。音楽評論家やめたくなった(笑)
桑田「で、吉井くんが奥ゆかしいというのはすごくいいんですよ。ほんとだったら(バンドと)一緒になってかき回されて酔っ払っちゃう感じなのに、もう聴いててね、なんか凛としてるじゃないですか。そこがあがた森魚なのかなあ?」
吉井「はははは!」
桑田「様式はチープ・トリックだったりデヴィッド・ボウイかもしれないけど、なんかこうあがた森魚の怨念みたいなものが、凛とさせてんのかなあ?」
吉井「他のメンバーは邦楽ってのはあんまりなんですよね。70年代のど洋楽で」
桑田「なるほどね。だから、お城があってスカート穿いてる様式美みたいなのがメンバーみんな好きそうじゃないですか?ブリティッシュぽい感じとか。でも、吉井くんがそれを許さなくて。そういうの僕好きなんですよ。ちょっと育ちの悪さみたいなのをハッと見せられちゃうと、この奥ゆかしさの中でね。やられちゃいますね、僕、女だったら」
ーめちゃくちゃ鋭い!まさにそうですね、イエモンのバンド力学って。
桑田「いや、だからほら、押しつけがましいじゃないですか、下手すると、ロックとかいうと。特に古いロックはね。そうじゃなくてすんごく風通しがいいから。曲もほんといいし。サビがちゃんとあるんだよねぇ。これが悔しいんだよねぇ」
吉井「ほとんど桑田さんの影響ですけど」
桑田「(笑)いえいえ、そんなこと絶対ないですよ」
吉井「マジでマジで」
BRIDGE(ブリッジ)(2001年/rockin’on)より抜粋
司会:渋谷陽一/撮影:大森克己