松永大司さん(映画監督)が語るイエロー・モンキー

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ドキュメンタリー映画「オトトキ」舞台挨拶(2017年/新宿・バルト9)で語られた、映画監督・松永大司さんのコメントをご紹介します。松永さんはイエロー・モンキーの再集結後の活動を追ったドキュメンタリー映画「オトトキ」を監督され、公開初日前夜の先行上映で舞台挨拶を実施。イエロー・モンキーのメンバーとともに登場した後、続く26時台の上映時も「深夜に集まってくれた方のために」と登場され、観客からの質問に答える形で作品やメンバーについて語られました。この記事は、2回目の舞台挨拶時のものです。

※作品内容のネタバレはありません。

※舞台挨拶時のメモを基に言葉を補っているため、監督の言葉そのままではありません。実際は「ですます」調で、丁寧に語られていました。ご了承ください。

イエローモンキーというバンドのファンではなかった。だからこそ客観的に撮れた。メンバーと最初に会ったのはツアーに入る前のお払いの時。第一印象は、「凄いいい人達」「気さくな人達」。なるべく事前に情報を入れず、「一人の人」として面と向かって撮れたらと思っていた。メンバーそれぞれ個性はあるけど、壁を作らないという印象が強い。一人一人「この人はこう」と言うのは難しい。

時代の象徴となる人達は、何か魅力がある。イエロー・モンキーの「ファンを動かす魅力とは何なのか?」を見たいと思った。撮影後、「ふさわしい魅力を持った人達」だと思った。

ファンだけでなく外の国の人が観ても感じるものにしたいという想いがあった。作品内のインタビュー対象の人選は迷った。日本の著名人にもファンがいるが、外の国の人には分からない。このバンドが関わってきた中で、世界的に名のある人は限られてくる、その人にインタビューした。インタビュー内容は、話す中で引きだしたもの。

編集は4か月くらい。何回もカタチを変えた。ライブシーンも結構撮影した。この作品は体感してほしいので、体感できるようにしたのが最終形となっている。ライブは直感的なものなので、どこまで映画にできるかは挑戦だった。

「解散」や「再集結」はある1点。時間は続いていて、この先10年20年とこのバンドが演奏していたら、「解散」という意味合いでなくなるかもしれない。歴史も時間が経つと見え方が変わってくる。この作品で、イエロー・モンキーが「何で解散したのか」を描きたいとは全く思っていない。僕が見たいと思ったのは「この人達の未来」。前に進んでいく人達の話を撮りたかった。それが観る人のチカラになってくれれば。イエロー・モンキーが「何をやろうとしているのか」が見える作品にしたかったし、そうなっていると思う。

La.mamaのライブ映像はライブ1本分の曲数をやってもらっている。僕が何を見たかったかというと、何でも良かった。観客がいないというあり得ない状況で、この人たちがどういう顔で音を奏でるのかを見たかった。

僕から4人にLa.mamaでの撮影をお願いした。本人達にはリスクあることだった。何があるか分からない、映ったものが全てになる。残酷なことをしたと思う。つまらないものが映ったらつまらないものとして映像になる。狙ったものはなかった。「こうしてほしい」はないのがドキュメンタリー。「やって良かった」と思ったので、撮りたいものが撮れたと思う。

この時間にお客さんが集まってくれるバンドって凄いと思っている。僕が魅かれたように、知らない人にも観てもらいたいという思いが強い。「面白いな」と思ったら、知らない人にも広めてほしい。

(アニーが舞台挨拶で言ったように)全ての都道府県で観られるようになったらと思う。簡単じゃないと思うけれど。撮られることも簡単じゃないと思う。撮らせてくれたメンバーへの恩返しは、作品が色んな人に届いて、新たなファンができたり、昔からのファンには「新しい見え方」ができること。この作品を「広げたい」と思ってもらえたら幸いです。ありがとうございました。

ドキュメンタリー映画「オトトキ」舞台挨拶(2017年/新宿・バルト9)より

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