ドキュメンタリー映画「オトトキ」トークショー(2017年/新宿・バルト9)で語られた、橘ケンチさん(EXILE THE SECOND)のコメントをご紹介します。「何で、イエロー・モンキーの映画にEXILEなのか?って思われるかと思いますが」(橘さん談)、「オトトキ」の監督・松永大司さんのご友人で、映画・本に造詣が深い橘さん。
一見イエロー・モンキーと関わりがないようにみえる方を通じて「オトトキ」をより多くの方に広めたい、「ケンチ君ファンが来てくれて、イエモンを魅力的に思ってくれたら。ファンになってくれたら」という松永監督の思いのもと実施されたトークショーで、作品への感想を通じてのイエロー・モンキーについて語られました。
※メモした内容に言葉を補って書き起こしているため、実際の言い回しとは異なります。実際は丁寧な言葉で語られていました。
(「オトトキ」を観た感想は?)
「オトトキ」は2回観た。1回目はまだ編集中で、大司さんとご飯を食べている時に、「この後、映画の編集するけど、来る?感想が聞きたい」って。関係者の試写に行って。イエモンさんは好きでしたし、高校時代もカラオケでも良く歌って思い出があった。でも大ファンというわけではなかった。大司さんの映画だから観てみたいと思ったら、良くて。公開が楽しみになって、2回目を劇場で観に行った。観に行って気付いたけど、1回目を観た後に、僕、無意識にイエモンさんのファンになってたんですよ。劇場に入って椅子に座ってからドキドキドキドキしっぱなしで。1曲目の「プライマル。」がかかった瞬間のお客さんたち、泣いている男性のお客さん観て俺も泣いちゃって。素晴らしいと思って。ファンの一人として2回目は観ることができた。自分もアーティスト活動をして応援してくれる方がたくさんいる、その方たちもこういう気持ちで観てくれてるのかなって。その気持ちにもなれたりした。濃厚な2時間だった。
大司さんは人を撮るのが上手い。こういうのを撮りたいというのを演者と詰められてやっていると思う、それがスクリーンに出るんだと思う。
(松永監督への質問は?)
橘:映画で気になったのは、冒頭の代々木体育館に向かう1人のお客さんを上から追って撮ってる、アレどうやったのかなと。最初ドローンかな?と…
松永:あれは、敷地から大きいクレーンで撮ってる。色んなショットを撮っていた中で、ここ歩いていくのがいいなと。何回も撮って、その都度、撮った方にスタッフから許可を取りに行っていた。
橘:僕もMVを撮るので、構図が気になる。結構(そのシーンは)長いじゃないですか、まだいる!って。絶対にドローンだと思っていた。
松永:ドローンだと音が凄いから上を見ちゃう。カメラを意識しないように、クレーンから撮れるレンズを付けて、その人が観てる人の“入口”になるような。相当デカいクレーン。この撮影が始まったばかりで、「クレーンを使いたい」と言ったら、スタッフから「始まったばかりで予算を結構使うんですけどいいんですか?」「その決断は結構デカい」と(笑)でも、「絶対にいい画を撮るから借りてください」と。
橘:皆さん、大司さんは今はこう柔らかい、マイルドな感じですけど、現場だと鬼らしいです(笑)
松永:そういうこと言うと、みんなそう思っちゃうじゃん!(笑)
橘:ストイックというか、こだわりが強いというのは、すごいよく聞きますね。
(最後に一言)
僕もすっかりイエモンさんファンになりまして。僕はバンドはやったことないけど、グループをやっていて、吉井さんがメンバーさんを気遣いながら丁寧にモノを伝えているのを見て、共感する部分があった。グループとして学ぶところがたくさんあった。でもグループは一人ひとりの人間から成り立っているので、この映画は人間ドラマで、4人のメンバーの人間模様を垣間見れる気がする。こんな素敵なグループが日本にいる、日本の宝だと思うし、大司さんという素敵な監督さんが監督されているということで、僕にとっては今年一番の…「HiGH&LOW」と、どっちか悩みますね(笑)どっちも譲れないですね、「HiGH&LOW」とはまた違ったリアルな目線の人間ドラマが見られる映画だと思います。僕も、あと2回ぐらいは観に行きたいと思います。皆さん、今後とも大司さんの作品も含めて、楽しんでいただけたらと思います」
ドキュメンタリー映画「オトトキ」トークショー(2017年/新宿・バルト9)より抜粋