COUNTDOWN JAPAN 06/07(2007年/ロッキング・オン)に掲載された、ロビンとの対談におけるTHE BACK HORNのコメントをご紹介します(以下、抜粋)。THE BACK HORNはギターの菅波栄純さんとドラムの松田晋二さんが大のイエロー・モンキーファンであることを公言されていて、2009年のトリビュートアルバム・「THIS IS FOR YOU」
では「球根」のカバーで参加。ロビンとはイベントでの共演やプライベートで交流されています。2016年のイエロー・モンキー再集結についても、MTVの特番でコメントを寄せられていました。
―なんで今回、この組み合わせでお願いしたのかというと――5年くらい前かな。バックホーンのデビュー・アルバムでインタヴューさせてもらった時に、バックホーンで出会う前から、松田くんと栄純くんはイエロー・モンキーが大好きだったって言ってたのを憶えてて。
松田晋二:はい。
吉井和哉:光栄です。
―しかし最近、若い人に好かれますよね。KREVAとかもそうだし。
吉井:ねえ?ま、それだけ年くったってことかもしんない。
―そうかもしれないですけど、イエロー・モンキーの後半とかの頃も、決して若くはなかったわけで。
吉井:うるさいなっ!(笑)
松田:はははは
―でもその頃はあんまり、そういうのはなかったでしょ?
吉井:全然なかった。何が起こってるんでしょうね?今は。あの、よく言うのは、前はうちのベース――ヒーセが怖いじゃん、見た目が。あの人が横にいるから俺にも寄ってこなくなっちゃうって(笑)
―(松田に)やっぱり、イエロー・モンキーをコピーしてたんですか?
松田:はい。ドラムじゃなくてヴォーカルをコピーさせていただいて。
吉井:(笑)ええっ?
山田将司:マツもヴォーカル、栄純もね?
菅波栄純:はい。ヴォーカルでコピーしていました。
吉井:それ、カラオケマニアだったんじゃない?
松田:いや、違うんです。バンドで、結構本気でやってたんですけど。
―将司くんは?
山田:僕です、カラオケは(笑)。歌ってました、イエロー・モンキーを。
―メンバー4人中3人が元ロビン(笑)ベースはさすがに――。
岡峰光舟:残念ながら(笑)
吉井:いや、いいよいいよ。怖いよ、全員だったら(笑)
松田:東京で俺ら、結成したんですけど。最初、前のベースの奴と結成して、そん時に、「イエロー・モンキーのコピーで、ヴォーカルをやってた」みたいな話から始まって、みんな。っていうの、あったよね。
山田:あった。
菅波:うん、あった。
松田:でも、すごい好きだったけど、やっぱり自分たちがバンドをやるとなったら、自分たちなりの音楽を突き詰め始め
ー似てはいかんと?
松田:心の中でそういうのもありましたし。もっと自分たちん中でのオリジナリティーを固めようっていうので。で、もちろん日本語でやりつつ、メロディーもあって、ヴォーカルもいて、4人バンドで、俺らなりのバンドをやろうって始めたのがバックホーンなんで。バックホーン始めた時のビジョンていうか、バンドをこういうふうにしたいっていうのは――すごいダークなサウンドで、でもしっかりメロディーもあって、4人のバンドでみんなのキャラが立ってて、もうすさまじいライヴをやるバンドっていうイメージがあったんで。それは、高校の時に、イエロー・モンキーの「SICKS」っていうアルバムを最初に聴いた時に――このアルバムがすごい売れて、しかもみんなが聴いて、「うわ、すごいいいアルバムだね!」って言ったってことは……なんか、「俺らこれを超えられんのかなあ」「でも、これがあるから今の俺もあるしなあ」みたいな、こう、いろいろ渦巻いてて。心ん中での、人生の1枚は「SICKS」なんです、ほんとに。
吉井:ありがとうございます。
松田:「これが俺らの名刺です」じゃないけど、「これが俺らなんです!」っていう1枚をほんとに作った時に、それが世の中にどういう評価をされるのか、っていうのは、すごい気になりますね。
―それはつまり、バックホーンの“JAM”ってこと?
松田:かもしれないですし、バックホーンの「SICKS」かもしれないですし。それがまだ作れてないんですよね。あと、吉井さんのDメロのセンスがすごいんですよ。もう、数々の曲のDメロが、これがすごい!っていうの、栄純とふたりでもう、夜な夜な酒を飲みながら、話をしてたんですけど。
吉井:はははは
菅波:うん、言ってる言ってる。
COUNTDOWN JAPAN 06/07
(2007年/ロッキング・オン)より抜粋
テキスト:兵庫慎司/撮影者:吉場正和
<記事内で登場した作品>
THIS IS FOR YOU~THE YELLOW MONKEY TRIBUTE ALBUM
※THE BACK HORNによる「球根」収録